6 月
29
2004
0

17歳のカルテ(1999)

「・・・夢と現実が混乱したことはある?」

今から一ヶ月前、原因不明のヒドイ頭痛に倒れ、一週間寝たきりになりました。頭が痛くて何も食べられず、眠ることもできず、意識朦朧としながら丸4日間、覚醒と昏睡を繰り返しました。

常に「非常に浅い睡眠」と「完全に目が覚めていない状態」だったため、夢と現実の境目が無く、まさに「夢と現実が混乱」した状態。

NYのバッテリーパークにいてワートレを見上げた次の瞬間、自分の部屋のベッドで横になっていたり、喉が渇いてパジャマのまま洗面所まで行き、水を飲んで楽になったと思った瞬間、なぜか病院の待合室にいたり。

「痛みの大波」が襲ってきた時だけクリアな思考感覚が戻るけど、クリアになったらなったで「もう一生、鎮痛剤を飲まなければ普通の生活ができないのかなぁ・・・」という絶望的なことばかり考えてました。

結局、何が原因か分からないまま、そのうち痛みが徐々に治まり、仕事を休んでばかりいられないので鎮痛剤を飲んで早々に職場復帰し、今は普通の生活に戻っています。

この経験は自分にとって生まれて初めて本気で「もっと自分の体に気を遣わなけば」と痛感することとなりました。結局、「頑張ればどうにかなる」が度を過ぎて、体がそれに耐えられなかったのだから。

でも、根本的に何が原因で、何がキッカケだったのか、未だにわかりません。

さて、この映画の舞台となる「クレイムア(精神病棟)」の患者達も、「自分の症状を自覚してはいるものの、それは何が原因で、どうすれば治るのか分からない」患者ばかり。主人公のスザンナ(ウィノナ・ライダー)もその一人です。

スザンナは、「自分がなぜこの世に存在するのか分からない」という不安を抱え、自殺未遂を起こし、精神科医に「境界性人格障害(ボーダーライン)」と診断されてクレイムアに入院します。映画の前半での彼女は、極端におかしな行動はしないものの、いつも目が泳いでてとても不安定(←このあたりのウィノナの演技がとても上手い!)でしたが、デイジー(ブリタニー・マーフィ)の自殺やリサ(アンジェリーナ・ジョリー)との衝突を経験し、少しずつ「自分がここにいる」感覚を取り戻していきます。

ストーリーは特に派手な展開もなく静かに淡々と進んでいきます。映画全体を通して見えるのは、それまで「自分という存在」を捉えられなかったスザンナが、“自分”に意識を移し、少しずつ変わっていく様子。

「漠然と生きてたら問題は解決しない、問題が何か分からなければそれと向き合うことはできないが、意識することから始めるのが大事なんだ」と、思わせられました。

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5 月
08
2004
1

グッド・ウィル・ハンティング(1997)

久しぶりに「グッド・ウィル・ハンティング」を観て、主人公ウィルのセリフにビックリしました。

“治安維持のため派兵を”と政治家は言う
自分らは戦場など行かず、せいぜい基地視察
負傷するのは労働者階級
帰還してみれば工場は紛争国に移転し、
当時の敵が働いている
労賃が安くすむからだ

国が派兵したのは、石油を安く買うためだった
石油会社は紛争を理由に値上げ甘い汁と吸うが
帰還兵には打撃だ

今、アメリカでガソリンが値上がりしています。西海岸で1ガロン(3.785リットル)1ドル10セントだったのが、2ドルを越えました。石油会社社長のブッシュが起こした、イラクのゴタゴタ。今から7年前に作られたこの映画は、すでにお見通しだったようです。(゚Д゚)コワー

ま、それは置いといて、映画の話。

この映画は、主演のマット・デイモンと共演のベン・アフレックが共同で脚本を書き、アカデミー脚本賞を受賞した映画です。内容は、生まれつき天才的な頭脳を持ちながら幼児期の虐待のトラウマにより心を固く閉ざし、荒れた日々を送る青年ウィル・ハンティング(マット・デイモン)が、精神分析医マクガイア(ロビン・ウィリアムズ)と出会って少しずつ心を開き、自分の未来を探るというもの。

精神分析医マクガイアがウィルに言う

「君は望めば何でもできるのに、何もしようとしない 何が好きだ?何がしたい? いつも君が巧みにうそを並べて逃げているのは こんな単純な問いが分からず、答えられないからだ。一体、君は何がしたい?(What do you really wanna do?)」

というセリフ、とても痛いですね。

これは普段私が自分に対して自問している問いでもあります。ウィルみたいに「自分が何を望んでいるのか分からない」のではなく、「自分が何をしたいか明確に分かっている」ものの、そのために“すべき”ことをたくさん抱え、壁にぶち当たっては挫折、自己嫌悪の繰り返し。その度に「ホントにこの方向でいいの?」と迷いに迷ってます。

自分の道を見つけるまでも大変だけど、見つけた後も大変です。ウィルは最後に、自分の道を見付け、出発します。映画のラストはウィルのスタート。「望むから、失望する。望まなければ、失望しない」という言葉があるように、ウィルはこの先、自分の道を見つけたが故に困難にも遭うかと思いますが、それでも彼にとって漠然と過ごしていた日々よりは、「リアルで幸せな人生」だと思いたいものです。

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4 月
13
2004
3

バッファロー’66(1998)

主人公のビリー(ビンセント・ギャロ)は、とても不器用な人間です。

家族の愛を求めても、それをうまく伝えることができず、いつも両親と衝突してしまいます。そんな家庭で育ってきたため他人と人間関係を築くのが苦手で、もちろん恋愛を成就させる術も知らず、これまで一人も恋人がいない人生を送ってきました。

誰かに求められることがなかったから、自分から誰も求めず、広がりを持たない世界で敗北感だけを感じて暮らす、孤独な日々。

それにレイラが気付き、頑なに閉じたビリーの世界に入り込もうとします。ビリーはそれに対し最初はガードを強めてしてしまうものの、少しずつ、レイラが自分の心に踏み込むのを許していきます。

許した分だけ楽になり、それにつれ過去の恨み辛みが消えていき、とうとう復讐(殺人)までも忘れさせることに。

心の描写がとても上手いですね。見終わると、ほのぼのした気分になる映画です。

Written by may in: movie | タグ:

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